シャラノキ(ナツツバキ)
Stewartia pseudocamellia
平家物語の冒頭一節
「沙羅双樹の花の色」
別名:シャラノキ、サルスベリ
科名:ツバキ科
属名:ナツツバキ属
学名:Stewartia pseudocamellia
原産地:本州、四国、九州、沖縄
開花期:6月
落葉高木
個性
植物たちには
それぞれ個性があります
・6-7月、5枚の白い花弁に中央は黄色の雄しべ。5cm程度のツバキに似た花を咲かせる。
・仏教の三大聖樹の一つ、フタバガキ科の沙羅双樹(サラソウジュ)の代わりに植栽されることが多い。
・朝に開花、夕方には落花する一日花。
・平家物語の冒頭、「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 【沙羅双樹(サラソウジュ)】の花の色 盛者必衰の理をあらはす」の【沙羅双樹】はナツツバキのことであると考えられている。
・ツバキに似ているが、葉は肉厚でなく、光沢もなく、落葉する。
・学名の種小名「pseudocamellia」は、偽のツバキという意味がある。
夏に清楚で涼やかな白い花を咲かせます。その花は、夏に咲くツバキのようであることからその名がつきました。俗称でシャラノキ(娑羅樹)と呼ばれることがありますが、仏教で3聖木の一つとされるインド原産のサラソウジュ(沙羅双樹Shorea robusta)とは異なる木です。
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平家物語の冒頭の一節です。
「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 【沙羅双樹】の花の色 盛者必衰の理をあらはす」
この沙羅双樹は、ナツツバキのことといわれています。
ナツツバキの花は、非常に清楚な白い5枚の花弁で開花し、夕方、花全体が落下する一日花です。
しかし、枝には蕾が次々とつき、翌朝には新たな花がまた開きます。この繰り返しが、森羅万象は全て流動変化するものだという、まさに【諸行無常】の言葉どおり。
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たとえ一日でも精一杯花を咲かせ、また翌朝新たに花を精一杯咲かせるナツツバキの姿。
毎日毎日を精一杯生きることの大切さを気づかせてくれます。
学名
~名は体を表す⁉…
学名は世界共通の名前です
Stewartia
-ステワルチア-
イギリスの政治家
ジョン・スチュアート
(John Stuart)の名から
pseudocamellia
-シュードカメリア-
「pseudo」・・・偽
+
「camellia」・・・ツバキの学名
美
植物たちは様々なシーンで
魅力的な姿を見せてくれます