ノリウツギ
Hydrangea paniculata
糊といっても接着剤のことではありません
英名:Panicled hydrangea
科名:アジサイ科
属名:アジサイ属
学名:Hydrangea paniculata
原産地: 日本(北海道から九州)、中国中部~南部
開花期: 7-9月
落葉低木
個性
植物たちには
それぞれ個性があります
・アジサイの仲間で、白からやや赤みを帯びた円錐型の花序。
・ピラミッドアジサイの名でも知られる。
・開花時期はアジサイよりも遅め。
・日本各地に自生し、山林などに見られる。
・ノリウツギの糊は、紙漉き際、紙の繊維を均一に分散させるために使われた。ネリとも呼ばれる。(接着目的ではない。)
・ウツギは空木と書く。枝の内部が空洞になっていることからで、ウツギと名の付く植物の特徴によくみられる。
・耐寒性、耐暑性ともに高く、栽培しやすい。
漢字で糊空木(ノリウツギ)と書きます。
和紙を漉くときに、この植物の樹液を【糊(のり)】として加えたことが由来です。
糊といっても接着効果を狙ったものではなく、細かい紙の繊維を均一に分散させるために、「ネリ」と呼ばれる、ノリウツギやトロロアオイなどの植物性の抽出成分を加えるのです。この抽出物は水に溶けやすい多糖類を含んでいます。この多糖類は、これが紙の主成分セルロースと親和性が高くしっかりと包み込んでくれるので、繊維一本一本が絡み合うのを防ぎ水中に均一に分散するわけです。
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ウツギと名のつく植物はたくさんあります。
マルバウツギ、バイカウツギ、ノリウツギ、ガクウツギ、ショウキウツギ、コガクウツギ、タニウツギ、ニシキウ ツギ、ハコネウツギ、ヤブウツギ、キバナウツギ、ツクバネウツギ、ハナツクバネウツギ、フジウツギ、ドクウツギ、ミツバウツギ、コゴメウツギ・・・
全部ウツギという植物に関係しているのかというとそうでもありません。全然仲間でもないウツギもたくさんあります。
ウツギは、漢字で「空木」と書きます。茎の中が空洞になっているから「空木(ウツギ)」というわけです。
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アジサイ科アジサイ属のノリウツギももちろん茎の中は空洞。ちなみに普通のアジサイもウツギという名はつきませんが、茎の中は空洞ですので、これに従えば「ウツギ」です。
学名
~名は体を表す⁉…
学名は世界共通の名前です
Hydrangea
ハイドランジア
「hydro」…水
+
「angeion」…容器
paniculata
paniculata
パニクラータ
「paniculatus 」…円錐状の
美
植物たちは様々なシーンで
魅力的な姿を見せてくれます