イジュ
Schima wallichii
沖縄ではその昔、川で使われていた!?理由とは?
別名:ヒメツバキ
科名:ツバキ科
属名:ヒメツバキ属
学名:Schima wallichii subsp. liukiuensis
原産地:小笠原諸島(硫黄諸島を除く)、奄美以南の琉球列島、東南アジア、東部ヒマラヤ
開花期:5-6月
常緑高木
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個性
植物たちには
それぞれ個性があります
・5-6月に小さな白いツバキに似た花を咲かせる。
・小笠原諸島ではヒメツバキと呼ばれる。
・ほのかに甘い香り。沖縄では梅雨時期に咲き、梅雨の風物詩となっている。
・奄美大島では5月末頃、イジュの蜜を求めてアサギマダラ(渡り蝶の一種)が数多く集まる。
・沖縄ではその昔、川で漁をする際、イジュの皮を粉にして撒き、浮いてきた魚を捕る漁があったそうだ。(サポニンが有効成分。人間には適量であれば毒性なし)
沖縄では、甘い香りを漂わせ梅雨を知らせる花として知られるイジュ。5月の中旬、この香りがしたら、そろそろ梅雨かね、と感じるそうです。
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琉球の言葉で、魚のことを「イユ」と呼ぶことがあり、イジュの名はここから派生していると言われています。
実は、イジュの樹皮を粉にして撒き、魚を浮かせて捕るという方法があるようです。イジュの樹皮には、サポニンという成分が含まれており、それが、魚に効いているとのこと。サポニンはマメ科に多く含まれており、抗酸化、免疫力向上、血流改善など人間にとっては良い効果が認められている成分ですが、魚にとってはちょっとキツめのようです。
それにしても、色んな漁の仕方があるものです。
学名
~名は体を表す⁉…
学名は世界共通の名前です
Schima
スキーマ
(不詳)
wallichii
ワリチイ
インドの外科医、植物学者
「ナサニエル・ウォリッチ(Wallich)」氏に由来
liukiuensis
リウキウエンシス
琉球の
美
植物たちは様々なシーンで
魅力的な姿を見せてくれます