#0003フジバカマEupatorium japonicum

フジバカマEupatorium japonicum

フジバカマ
Eupatorium japonicum

淡く優しい紫紅色の
秋の七草

別名:アララギ、香草、蘭草
科名:キク科
属名:ヒヨドリバナ属
学名:Eupatorium japonicum
原産地:東アジア
開花期:8-11月
多年草

***

個性

植物たちには
それぞれ個性があります


秋の七草の一つで、中国原産の多年草。本州の関東より西、朝鮮半島、中国に分布。

夏の終わりから秋(8-9月ごろ)から、茎の先端に淡い紫紅色の蕾や白い花が多数つく。

万葉の時代から親しまれ、日本人とつながりが深い

万葉集では1首のみ歌として詠まれている。平安時代になると多数登場。紫式部の源氏物語では54巻の巻名になるくらい有名だった。

渡り蝶のアサギマダラが好んでこの花にやってくる。

地下茎で繁殖。

環境省のレッドリストに準絶滅危惧種※として登録。
※現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧種」に移行する可能性のある種。

園芸店で販売されているものは、藤袴とヒヨドリバナの交配種が多いようである。

乾燥すると桜餅の葉のような芳香がある。

フジバカマとアサギマダラ
「長旅で疲れたことでしょう。
羽を休めるがよい。

その蜜は渡り蝶アサギマダラの好物です。

秋、
淡く優しい紫紅色。フジバカマの小花が揺れる季節。万葉の時代から、日本人に深く親しまれてきた草花です。

長い歴史の中、私たち日本人に寄り添ってきたフジバカマですが、現在では、なんと【環境省レッドリストの準絶滅危惧種】に指定されるほど数を減らしています。

あちらこちらで見かけたり、園芸店で並んでいたりするフジバカマは、多くの場合、交配された栽培品種で、自生する野生種はなかなかお目にかかれないようです。

我々人間の生活範囲の拡大や外来種など侵食がその原因ではないかと言われています。

【アサギマダラ】という海を渡る「渡り蝶」がいます。初秋の涼しい時期になると蜜を吸うため里にやってきます。

ところが、ここ数年のような気象状況で秋の気温が高すぎてアサギマダラが蜜を吸いにやって来れないのではと言われています。

フジバカマの蜜にはアサギマダラの繁殖に不可欠な物質があり、蜜を吸えないとアサギマダラは子孫を残していくことができないというのです。

私たち人間も夏の暑さや、ゲリラ豪雨など少しずつ変化を感じるようになったりもしますが、環境の変化は、地球上の生命全てに対して、直接的あるいは間接的に影響を与えているんだな、と改めて考えさせられます。

学名

~名は体を表す⁉…
学名は世界共通の名前です


Eupatorium
-ユーパトリウム-

紀元前、小アジアのポントス王国の王ミトリダテス6世エウパトル
(BC132-63)の姓「Eupator」に由来する

japonicum
-ジャポニカム-

日本の

植物たちは様々なシーンで
魅力的な姿を見せてくれます


フジバカマ

動画