#0006シャクヤクPaeonia lactiflora

シャクヤク
Paeonia lactiflora

ほんのりと赤く
色づく姿は恥じらい?

科名:ボタン科
属名:ボタン属
学名:Paeonia lactiflora
原産地:アジア大陸北東部
開花期:5-6月
多年草

***

個性

植物たちには
それぞれ個性があります


ボタンに似て、紅や白などの大輪の花を咲かせる。多くの園芸品種がある。

シベリア、中国、モンゴル辺りが原産地。

江戸時代には既に茶花として親しまれ、品種改良が盛んにおこなわれた古典園芸植物の一つ。

熊本藩では武士の素養として、栽培、育種された植物「肥後六花」のうちの一つ。(他にはアサガオ、キク、ツバキなど)。

海外で育種された品種は「洋芍」と呼ばれる。

薬用としての栽培もある。根が生薬となり、日本薬局方にも収録されている。

学名のPaeonia(パエオニア)はギリシア神話の医薬の神様が由来。

ボタンは花木、シャクヤクは草本。

宿根草なので毎年楽しめる。

シャクナゲと間違えられることが多い。

花言葉の一つに「恥じらう」という意味がある

シャクヤク
花言葉の一つ「恥じらう」
ほんのり染まるピンク色から。

「立てば芍薬、坐れば牡丹、歩く姿は百合の花」で有名なシャクヤクです。
ボタンが花の王様「花王」と称されるのに対して、シャクヤクは花の総理大臣「花相」といわれることがあります。

ボタンとシャクヤクは、かなり似ていて見分けるのが大変。

あまりに似ているので、英語圏では、両方とも「peony」と呼んでしまっています。かなり、ざっくりです。でも、もちろん両者は違います。

まず、ボタンは「樹木」。
シャクヤクは「草」です。

次にその姿。
ボタンは、枝分かれしてどっしりと低く横に広がるのに対して、シャクヤクは、真っすぐスッと伸びていきます。まさに「立てばシャクヤク、座ればボタン」ですね。

シャクヤクの花言葉の一つに、「恥らう」という意味があります。実は、英語にも似た表現があるそうです。

”blush like a peony”(シャクヤクのように顔を赤らめる)

シャクヤクの、ほんのりと赤く色づく表情を恥じらっているように感じるのでしょうね。

なんともキュートなシャクヤクです。

学名

~名は体を表す⁉…
学名は世界共通の名前です


Paeonia
-パエオニア-

ギリシャ神話の
医薬の神パイエオン(Paeon)

lactiflora
-ラクチフローラ-

ミルク色(lacti)+花(flora)

植物たちは様々なシーンで
魅力的な姿を見せてくれます


シャクヤク
少し控えめに咲いています。

シャクヤク
柔らかな夕日に照らされると表情も柔らかくなります。

柔らかで純粋な白
溢れんばかりの花弁を広げて
まん丸な蕾はこれから咲かせる大輪の花へのカウントダウン